壁でゆるやかに仕切られた〝拠りどころ〟のある空間
愛知県名古屋市 千葉邸
計事務所を主宰する千葉一議さん、鮎子さんご夫妻。自分たちのデザインを見てもらう場を兼ねて、築32年のマンションをリノベーションした。LDKはワンルームではなく、壁でゆるやかに区切るプラン。漆喰やタイル、ペイントに無垢材など豊かな素材感も楽しい。
「入った瞬間にすべて見渡せるよりも、壁で“拠りどころ”をつくれる空間の方が落ち着くし、絵を飾ったり照明を設置したりする場所も生まれます。ダイニングには、壁をへこませる発想でディスプレイ棚を造作しました。
幅と高さにリズムをつけたので、中にサイズが違うものを飾っても統一感が生まれます。リビングから見えるキッチンは壁づけタイプに。面材はウォールナット、天板はタイルと、眺めて楽しいデザインにしていますテイストを絞らず、自分たちが歳をとっても好きでいられるような空間を目指しました」
造作棚はブラウンに塗装してダイニングの主役に。テーブルはEthnicraftのもの。
仕事場を兼ねた和室には木の表面の質感を生かしたカウンターと書棚を造作。
モルタル壁に無垢材カウンター、置き型ボウルでホテルライクな洗面室に。
リビングの無垢オークフローリングは屋外用。表情豊かで素足にも心地いい。
洗面所が狭いためデザインが好きなミーレの洗濯機をキッチンにビルトイン。
居住者構成 夫婦
建物形態 鉄筋コンクリート造 3階建て(3階部分)
専有面積 74.22㎡
設計期間 2カ月
工事期間 3カ月
既存竣工 1987年
リノベーション竣工 2017年
施工 加藤建築
〈設計〉
mille-feuille
愛知県名古屋市天白区 表山3・15・6
サニーヒル表山10号棟304
052・934・7935
millefeuille-arch.com